武藤杏花園の創業は明治3年(西暦1870年)で、創業以来変わらず昔ながらの麦落雁(らくがん)を作り続けて参りました。
落雁(らくがん)の種類はふたつで、長方形の「印譜らくがん」と、小さな円型の「こがらす」があります。
印譜らくがんは、飛騨高山に縁のある文人墨客の落かんを浮き彫りにしております。「圓山應挙・松尾芭蕉や雪舟などの落かんを楽しむことができます。」また当店の「印譜らくがん」はお茶会などにふさわしい、独特の風味を兼ね備えた落雁(らくがん)です。
「こがらす」は、飛騨国分寺に伝わる平家の宝刀「小鳥丸」の名称にのっとり、国分寺の古瓦模様と大銀杏の葉をもって古刹を型どった落雁(らくがん)です。
表面は砂色でざらざらとしておりますが、かりっと歯を立てるとほろりと崩れ、口いっぱいに麦の香ばしさが広がります。
こちらの写真、へこんでいるのか、出ているのか迷いませんでしたか?
これに材料を詰め込み、型から外せば落雁(らくがん)ができあがります。
この型を作ったのは武藤杏花園の創業者「武藤理八」で、飛騨市古川町の三光台や高山市の宝珠台などの屋台彫刻を手掛けるほどの腕前でした。落雁(らくがん)の型にもその技がいかんなく発揮されています。
現在高山市にゆかりのある文人墨客の落かんを型どった「印譜らくがん」や円型の「こがらす」は、由緒あるお菓子として人気の商品となっております。